「アイデン&ティティ」

みうらじゅんの傑作マンガを、ブロンソンズの盟友・田口トモロヲが初監督。期待してDVD借りてきたが、原作全編に漂う「青春ノイローゼ」をあまり感じることができなかった。
まっすぐ馬鹿で自意識過剰で自分勝手な主人公と、麻生久美子演じる「彼女」との距離感からくる切なさと優しさが、原作ほどうまく交じり合っていなかったように思う。映像全体にイモ臭さが足りないからなのかなぁ。
何か片手落ちな感じがするのは、やはりジョンとヨーコが出てこないからだろう。原作を読めば、ボブ・ディランだけではあの漫画(のテーマ)にある愛を描けないのは自明だ。権利関係の問題なんだろうか。監督なり脚本なりの意図ではないと思うが。。。
むしろ、冒頭のバンドブーム経験者達のドキュメントなんかを作ったりしたら、意外にいいかも。でも、トモロヲナレーションじゃ合わないか。。。
アイデン & ティティ [DVD]