ダブリン上等!

 続いて、渋谷シネマ・ソサエティで「ダブリン上等!(原題:INTERMISSION」(19:00上映)を見る。封切り日だがあまり客席はまばら。ポストカードとステッカーもらう。
 ダブリンの街でくすぶる男女の群像劇。さくさくっと小刻みにエピソードを重ねていきながら、徐々にストーリーが絡み合っていく展開で飽きさせない。ご都合主義はご愛嬌。
 コリン・ファレル(アイルランド人なのね)が主演らしいが、ジョン役のキリアン・マーフィが一番目立ってた。彼女役のケリー・マクドナルドがかわいい。製作は「クライング・ゲーム」(傑作!)のニール・ジョーダン。 トレインスポッティング(96年)よりも、ウェットかつダサい雰囲気で、とっつきやすく面白い。感情移入しやすい。アシッド感やドラッグ感も強調してないし。現実には、社会の停滞感、倦怠感はこっちのほうが断然上であり、社会的には登場人物の誰も最後まで全然恵まれないんだが、ささやかな幸福感に包まれている。イギリス的ではなく、あくまでアイルランド的というんだろうか。もちろん国民的英雄U2の楽曲も挿入されている(気づかなかったけど)。あと、tomatoのアートワークが最高にかっこいい!
クライング・ゲーム DTSスペシャル・エディション [DVD]