仮想インタビュー その3

・・兵庫県川西市が提案していた「包丁条例」案を撤回しました
「明らかにいきすぎですよね。リスクを取ることにあまりに過敏になった結果、こんなこと言い出したんでしょうけど。こんなことで犯罪を抑止できると考えるのは、明らかに世間知らずの役人的発想です。個人情報の保護等の問題と比較考量したわけでもない。場当たり的な対応の見本例だと思います。
 ヤコブ病感染への対応といい、BSEの輸入解禁問題といい、行政側がリスクをとることを恐れるあまり、ゼロか100かの発想になっている。その極端な対応のなかで、どれだけの利益が失われていることか。これだけ科学の恩恵を享受しているのだから、それなりのリスクは生じて当然でしょう。
 例えば、防腐剤が健康を阻害しているとよく言われますが、途上国への食料支援には欠かせないものです。大事なことは、社会全体に与える利益を測りながら、リスクをできるだけ取り除くことなわけです。
 情報が氾濫する時代だからこそ、世論におもねることなく、科学的根拠やデータに基づいた判断が求められているのではないでしょうか」