年金未納者ますます拡大中

 資産を一代限りで考えず、世代間で考えなければならない時代になってきたと思う。富裕層と貧困層の二極化とは、資産の継承と食い潰しの二極化の意味でもある。ある程度、そうした現実を甘受する税制なりを考えないと立ち行かないのではないか。
 現行の制度では80万人が公的年金を受給できないとのことだが、それを実行すれば(支給しない)、ますます若年層の年金離れは加速するだろう。返還請求訴訟がが頻発するだろう。想定していない事態の続発で、実質、制度は破綻している。強制徴収で無理やり帳尻を合わせるか、親世代の資産を考慮したライフプランを提示するか。
 国債依存体質に象徴されるように、年金問題は国家財政と同じく、数世代にまたがる問題であり、高度経済時代の資産による補填と「未来永劫」というフィクションに支えられた制度なんだなぁと思う。

年金未納は445万人 03年度末、歯止めかからず

 尾辻秀久厚生労働相は(略)、2003年度末時点で国民年金保険料を2年間全く払っていない「未納者数」が約445万人に達したことを明らかにした。01年度末は約329万人、02年度末は約363万人と説明、未納者増加に歯止めがかからない実態が浮き彫りになった。
 また尾辻氏は、保険料の支払期間が25年未満のため、公的年金を受給できない可能性のある人が65歳以上と60歳未満で合わせて推計約80万人いることも明らかにした。(略)
共同通信) - 2月21日21時3分更新