ガーゴイル

 クレール・ドゥニ監督、ヴィンセント・ギャロ、ベアトリス・ダル。豪華キャストで送る吸血鬼の物語。
 社会で決して受け入れられない、抑え切れない本能を抱え苦悩する男と女が交差して語られていく。絶対的異邦人としての性癖を持ちながら優しすぎる心がとても痛い。解けないパズルにもがき苦しむ悲壮感が画面を覆う。
 見ていて、岩明均の大傑作「寄生獣」を思い出した。あちらも、人間とは別の本能を抱えながら、社会で生きていこうとする異生物の物語である。もっとも、彼らは目指したものは人間との「共存」であり「仲間」がいる。立脚点はまるで違うのだが。
 ヴェンダース「ベルリン天使の詩」の主人公は人間世界に降りることで欲望を充足したが、この物語の主人公達がそれと逆の行動を取れれば(別世界で生きることができれば)救われただろう。
 それが不可能なところに根本的に悲劇がある。
 今作でもコンビを組んだアニエス・ゴダールの映像がすばらしい。
VINCENT GALLO & BEATRICE DALLE ガーゴイル [DVD]

考えるヒトコマ

 待ってましたこの時間。野球中継のため20分押し。羽賀研二がゲスト。
 ひとつめは「勝負パンツ」。ケンコバの4コマ目(得意の下ネタ。濡れた股間は日本酒のせいだと言い張る)が頭おかしい。採用された松ちゃんの小泉ヘアーの発想がすごすぎる。デフォルメを最大限に活かしている!
 ふたつめは「借金取り立て屋」。ケンコバの2コマ目が秀逸。小道具も逃さない眼力がすばらしい。体験者の羽賀に期待したが外れた。

アメリカン

 中学2年の頃、塾に行くようになった(行かされた)。そこで小学校の頃の友達との親交を再び深めることになったのだが、そこに一人のアメリカンなやつNがいた。
 アメリカンといっても、ダブル(ハーフ)であるとか英語を話せるとかでは全然なく、オーバーアクションで口癖は「オーライ」というだけである。しかし、田舎の中学ではそれだけでもかなり衝撃的な存在で、かつNの家が結構分限者ということもあって、羨望のまなざしを受けていた(反面おちょくられもしていたが)。
 家が近く、帰り道が同じだったため、塾の後時々2丁目の公園で友人Yを加えて3人でだべっていた(それを「トーク」と呼んだ)。先生の悪口や恋愛話等青春スタンダードなトークは盛り上がったが、ほんの数回でNのお母様から「ご近所ではしたないざます」という小言を受けてあえなく終了となってしまった。その後、Yと俺はN抜きで夜な夜な会合を繰り返す。そのきっかけを作ってくれたNとはそれっきりである。
 時は経ち、Nは同じ高校の理系クラスにいったが、大学は行かず専門学校に行ったらしい。成人式会場にはなかなか派手な車を乗り付けてきていた。風のうわさによると結婚したらしい。

平均的な火曜日(日記)

 7:30起床。前日2:30就寝だったので必死。クールビズで出勤。
 朝っぱらから財務統括提出資料依頼に追われる。昨日提出できなかったため、うちの経理部門もえらい怒られたらしい。昨日の今日ですよ。そんなご無体なお代官様。いろいろ直されたがなんとか勘弁してもらえた(はず)。
 昼はK、Yと弁当を食べる。今週は弁当売り場がやたらと混んでいる。大行列。こんなことははじめて。いったいどうしてだろう。天気も崩れてないし。ふーむ、わからん。
 昼は調査依頼が大量にやってきたため、その振り分けと作成作業。加えて某計画に関する修正作業。これに関しては、ほとんど一子相伝状態になっているため人任せにできない。統括担当も連日の徹夜+休日出勤で心も体もだいぶキテいる。頭に入ってこないらしい。。。
 夕方、メールが来て明日の某会議に突然出ることに。朝っぱらからの2時間会議予定とあって今からブルー。
 夕飯は豆腐ハンバーグ。結構うまかった。その後、修正作業の続きと散乱した机を整理。依頼メール2本。経理部門のご機嫌を伺って22時退室。帰ったらAMAZONで注文していた本とCDが届いていた。今日は一日中眠かったzzz

反復こそ基本

(友人のブログへのコメントを少し改訂)
 繰り返しは決して悪いことばかりじゃないと思う。
 ダンス・ミュージックで例えると、反復を基本として「踊れる」仕様になっているように、単調な日々が基本なんだよ。
 でも、よく聞いてみると結構隠し味的な音が随所に入っていたりする。これがないとやっぱつまらない。それが、日常生活のちょっとした変化が重要な理由。
 反復である程度テンションを上り詰めたら、今度はガラっと雰囲気を変えるためにブレイクを入れる。そのブレイクが、つまるところ「旅」なんだろうな。
 それを経たら、もう迷わず一気にまだ経験していない高揚感目指して一直線に突っ走る!
 こじつけまくりましたが、旅あっての人生だなぁと普段忙しいと実感します。なんで、俺はまた旅に出ます。